インターネットを代表とする情報化社会の発達に伴う仮想と現実のボーダーレス化が加速する現在、子供はその瞳の奥に何を見ているのでしょうか。我々の少年時代と比べ、コンピューターやゲームが当たり前のように普及し、持っている情報の量は豊富になりました。反面、物事の善悪の判断、自立出来ない子供が増えているのも由々しき問題であると考えます。そのような背景の中、私たち社団法人豊橋青年会議所では、今までも幾つかの青少年育成事業を手懸け、幾多の感動体験を通じ、子供たちも我々大人も様々な気づき、発見をしてきました。我々を取り巻く環境は日々変化していますが、基本的な道徳を始めとする子供たちが学ぶべき事、同時に大人である我々が学ぶべきものは不変であると考えます。
本年度、ジュニアアカデミー委員会では、「主役」である子供たちが本来持ち合わせている素直な心という名の原石を、物事に対して興味を示しチャレンジし、経験する事で得られる学びの大切さを知る事で磨き上げ、成長過程において必要な自立心や行動力を育む事業の構築を目指します。我々大人も、時には太陽のように熱く励まし、時には月明かりの如く子供たちの不安の闇を打ち消す、常に温かく見守り続けられる存在でありながら、子供たちと同じ目線で共に学んでいきたいと思います。
実体験を通じて得た経験は、自らが考え行動し導かれる答え、即ち「本質を見抜く力」として、子供たちが成長していく上で大切なバックボーンに成り得ます。それは日常の学校生活、コンピューターやゲーム等では得られない貴重な心の財産として、いつまでも生き続ける事と思います。そして磨き上げられた原石は、何事にも惑わされない強い自立心という名の「盾」と、幾多の困難に立ち向かい行動する勇気という「剣」となり、その力を十分に発揮してくれる事と思います。また、やがて大人となり人生という名の大きなフィールドに出た時、生きていく上で様々なシーンにおいて常に自らが決断し、前へ進んで行かねばなりません。彼らがそのバックボーンを持って、真の「勇者」として大きく明るく自由に駆け回る姿を強く望むと共に、将来において「主役」と成り得る彼らが、その経験を基に自ら考え、自信を持って行動する事で本当の意味での明るい豊かな社会の構築の一助になると確信致します。
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